iMac Retina 5Kディスプレイモデルは、どうして4Kじゃなくて5Kなのか?

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この投稿を書く理由?

2014年10月16日、Appleから、iMacのもっとも優れた機種として、iMac Retina 5Kディスプレイモデルが発表された。
 
2012年に、MacBook ProにRetinaディスプレイが採用されて、いずれ、iMacにもRetinaディスプレイが採用されると言われていた。
 
今回、ついにそれが実現して、発売されることとなる。
 
iMac Retinaに、5Kという解像度のディスプレイが採用されて、Appleの技術力や先進性に、驚いた人も多いんじゃないかと思う。
 
一方で、4Kテレビというのは、何度か聞いたことがあるけど、どうして、iMac Retinaは、4Kより大きい5Kを採用したんだろう? 疑問に感じた人も、いるのではないかと思う。
 
そこで今回は、Appleが、iMac Retinaに5Kを採用した理由を、僕なりに解説するとともに、Appleが追求しようとしている、コンピューターの未来像についても、語りたいと思っている。


最近、言われている4Kってなんだろう?

 
最近よく言われている4Kというのは、ディスプレイの解像度のことで、解像度とは、光を発するピクセルがいくつ並んでいるかということだ。
 
画面の中に、たくさんのピクセルが配置されていれば、それだけ、細かいところまで表現できるようになり、映像が美しく見えるし、画面が大きくなれば、逆に、1つ1つのピクセルが目立つようになる。
 
 

フルハイビジョン = 現在のデジタルTV

1920【横】× 1080【縦】= 画面比率 16 : 9
 
 

4Kテレビ = テレビ用の4K規格

3840【横】× 2160【縦】= 画面比率 16 : 9
 
 

4Kデジタルシネマ = 映画用の4K規格

4096【横】× 2160【縦】= 画面比率 256 : 135
 
 

4K YouTube = YouTubeの4K規格

3840【横】× 2160【縦】= 画面比率 16 : 9
 
 

iMac Retina 5Kディスプレイモデル

5120【横】× 2880【縦】= 画面比率 16 : 9
 
 
"映像業界あるある"だけど、同じ4Kなのに、規格が乱立していて、つくる人、編集する人にとって、面倒でややこしい状況になってる。
 
まあ普通に考えると、多くの人がYouTubeで動画を見ているわけで、動画をつくる人の多くが、YouTubeにまずアップするわけだから、YouTubeの4K規格が、世界的な共通規格になっていくだろうと思う。


新しいiMac Retina 5Kディスプレイモデルは、どうして4Kじゃなくて5Kなのか?

iMac Retina 5Kディスプレイモデルは、どうして4Kじゃなくて5Kなのか?の画像02

iMac Retina 5Kディスプレイモデル が、どうして4Kじゃなくて、5Kなのか? その理由は、上の画像がちゃんと表現してくれている。
 
上の画像は、iMac Retina 5Kディスプレイモデルで、4Kで撮影したサーフィンの動画を、Appleの映像編集ソフト、Final Cut Pro Xを使って、実際に編集作業している画面だ。
 
もし、iMac Retinaが、5Kじゃなくて4Kの解像度しかなかったら、編集者は、完全な4Kの動画を見ながら、編集することができない。
 
完全な4Kの動画を表示すると、画面すべてを使うことになり、動画を編集するのに必要な、編集ウィンドウを表示できないからだ。
 
完全な4Kの動画を見ながら、編集作業しようと思ったら、さらに大きな画面が必要になるわけで、Appleはそこまで考えて、わざわざiMac Retina 5Kディスプレイモデルを開発したのだろう。
 
5Kに、魅力と価値を感じるのは、動画をつくる人たちだけじゃない。
 
カメラマン、デザイナー、アーティスト、などなど...コンピューターを使って、新しいものをつくろうとする人にとって、より美しく、より多くが見えるのは、大きな魅力であり価値となる。

Appleが追求する、コンピューターの未来像?

 
Appleはここ10年ほどで、iPodiPhoneiPadを大ヒットさせて、優れたコンピューターをつくる会社というよりも、優れたモバイル端末をつくる会社として、広く知られるようになった。
 
一方で、Appleは、コンピューターのMacも着実に進化させている。
 

  1. 2012年6月、MacBook Pro Retinaディスプレイモデルを発表。
  2. 2013年6月、黒い円筒形をした新型Mac Proを発表。
  3. 2014年10月、iMac Retina 5Kディスプレイモデルを発表。

 
Appleが、集中的に進化させているのは、高価な上位モデルばかりで、その理由は、デザイナー、アーティスト、ミュージシャンなど、新しいものをつくる人が、優れたコンピューターを求めているからだ。
 
ネットで人とつながったり、Webやアプリから情報を見つけたり、ゲームを楽しんだり、簡単な仕事や作業をするだけなら、今の時代、コンピューターは必要なくて、モバイル端末だけで充分だ。
 
これからの10年間、本当の意味でコンピューターを必要とするのは、映像、音楽、デザイン、アートなど、新しいものをつくる人たちだ。
 
Appleは、すでに、そのことをちゃんと理解しているようなので、これからの10年間、新しいものをつくる人たちが必要とする価値を、本質まで考えぬいて、着実にMacを進化させてくれるだろうと思う。


まとめ

 
映像を記録するセンサー、手ぶれフォーカスなどの補正機能、プロセッサーの処理速度、データの記録容量などの進歩で、今では、誰もが大きなサイズの映像を手に入れらるようになった。
 
Appleが新たに開発した、iMac Retina 5Kディスプレイモデルは、そんな、新しい時代のニーズに応えてくれるコンピューターで、動画や写真など、映像をつくる人にとって、最高のMacになるだろう。
 
正直、僕も、収入が少なくて厳しい時期だけど、ものすごく欲しい。
 
あなたは信じないかもしれないけれど、優れたコンピューターは、あなたの可能性を大きく広げてくれる、最良のパートナーになる。
 
だから、もしあなたが、新しいものをつくろうとしているなら、今の自分に必要な、最低限のものを手に入れるのではなく、将来の自分が必要とする、最高のものを手に入れてほしいと思う。
 
 

2014.10.21 - おの なおと


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